4冊目。「サピエンス全史上巻下巻」ユヴァル・ノア・ハラリ

ザッカーバーグ等世界の名だたる著名人がこぞって賞賛したと話題の、「サピエンス全史」を読んだ。

 

まず、結論から。今までの世界史とは全く違った視点ですごく面白い。

、、というようなことを誰かがすでに書いていた気がするけど、まさにその通りだった。

 

まず目次が面白いので、引用。

第1部 認知革命

 第1章 唯一生き延びた人類種

 第2章 虚構が協力を可能にした

 第3章 狩猟採集民の豊かな暮らし

 第4章 史上最も危険な種

 

第2部 農業革命

 第5章 農耕がもたらした繁栄と悲劇 

 第6章 神話による社会の拡大

 第7章 書記体系の発明

 第8章 想像上のヒエラルキーと差別

 

第3部 人類の統一

 第9章 統一へ向かう世界

 第10章 最強の征服者、貨幣

 第11章 グローバル化を進める帝国のビジョン

 第12章 宗教という超人間的秩序

 第13章 歴史の必然と謎めいた選択

 

第4部 科学革命 

 第14章 無知の発見と近代科学の成立

 第15章 科学と帝国の融合

 第16章 拡大するパイという資本主義のマジック

 第17章 産業の推進力

 第18章 国家と市場経済がもたらした世界平和

 第19章 文明は人間を幸福にしたのか

 第20章 超ホモ・サピエンスの時代へ

 

以外とボリュームあった。

私が特に面白いと思ったのが、第14章「無知の発見と近代科学の成立」

近代科学を利用し産業革命ができたのは、「無知であることを知っていた、この世に知らない事を、集団が知っていたから。」

 

それと、第10章「最強の征服者、貨幣」・第6章「神話による社会の拡大」

貨幣も、差別もヒエラルキーも、神話も全て人の想像上、いや虚構のもの。

ただそれにより社会は拡大していったし、新たな感情(差別など)が芽生えていった。

 

それ以外にも、地上の本当の征服者は家畜だ、と言っていたり、こういう見方もあるか!というもののオンパレードなので、読んで損はない。

 

 

「サーカス」中原中也

「サーカス」中原中也

ゆあーん、ゆよーん、ゆやゆよん

中原中也の詩集を読んでいます。

正直、今まで中原中也の詩は食わず嫌いでした。

中原中也っていかにも詩人、というある意味典型的な感じ貸し、悲壮感漂わす

人でしょーって思ってたから。

 

でも全然違った。確かに早熟で、色々な出来事を早いうちから経験していて、それが詩にも表れているのだけれど、本人はそんな不幸を振りまくような人ではなかった。

 

結婚して子供も授かった時に書いた「骨」。私は「サーカス」の次に好きかもしれない。

幸せなんだけど、幸せを単純にそうとは見ず、どこか生活に落ち着いた自分の滑稽さや死と幸せが隣同士であることを表している気がする。

 

100分de名著にも、「言葉の運動神経が中原中也は優れている」みたいな事がでてくるけど、確かにそうかもしれない。

2冊目。「午後の曳航」三島由紀夫

2冊目は、最近死の9ヶ月前に受けたインタビューが見つかった、三島由紀夫

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午後の曳航(えいこう)

三島由紀夫

昭和43年7月15日

新潮文庫

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船乗りのある男に憧れていた少年。

しかし男は母と結婚を考え、海の男が陸の生活に馴染んでいきます。

それは、少年にとって屈辱であり、現実からの挑戦でした。

少年は、仲間と男へ処刑をすることで、現実世界へ反撃を決意します。

 

三島由紀男は何冊か読みましたが、比較的さらさらと

流れていく感じがしました。

なんでだろう、独特の表現が少ないからなのかな。

 

解説では、

簡単な象徴と骨組みに分解されてしまう小説に、〜

しかしそういう人々は知らないのだ。有毒な現実を、清潔な記号と図式に解体させる視線以外に、この世界には語るべきものなどありはしないのだということを。

とあります。

 

 

学生の頃に、自分達は大人よりも優れている、と思うことってあった。

いつから大人になるのかっていうと、

やっぱり法によって境界線が引かれている、というのを

最後に突きつけるのはちょっとずるい気もしたけど、

そうだよなぁと思ってしまいました。

 

山田詠美って三島由紀夫に影響受けたんだっけ?

何だか少年に対する捉え方が似ている気がします。

 

山田詠美が久しぶりに読みたくなりました。

 

 

1冊目。「春琴抄」谷崎潤一郎

第1冊目は、近代文学の巨匠、谷崎潤一郎

 

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春琴抄

谷崎潤一郎

昭和26年1月31日

新潮文庫

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春琴という盲目で三味線の師匠と、順従な下男であり恋仲であった

検校の話。

検校というのは、盲目の男性で、三味線などの芸を教える人のことです。

 

思考と官能がぴったりと重なり合い、信仰と絶望がなんらのひずみもなく美の陶酔に通じる人間の愛の世界を繰り広げたこの小説は、〜 

 検校は幼い頃から師匠の美しさに陶酔し、その容貌が醜くなった時に自らも盲目となります。

 

谷崎が後述しているように、この小説には川端泰成のような美しい情景描写や、三島由紀男のような激しい心理描写はない。

ですが、小説を読み終わると、検校と師匠の心理の移り変わりが思い出され、

何かに激しく生きた、人の人生を覗いた気になります。

 

谷崎純一郎ってこんな文章を書く人だったんだ。

あと、句読点がすごく少ないのも気になります。

 

他の近代文学ももっと読んでみよう。

 

本のカテゴリバランスを決めよう。

2017年で100冊本を読むという目標を立てた背景には、

自分の中の、なんかもやもやした感じを少しでも晴らす

というものがあります。

 

もっと知識や考える力を身に付ければ、

なんかよくわからなくてもやっとするけど、まぁいいか、

とやり過ごしてきた色んな事が少し見えてくるのかなーという

実験です。

 

なので、読む本もカテゴリ別にバランスを

つけていきたいと思っています。

 

・ビジネス書 30%

・小説 30%

・哲学書 10%

・新書 20%

・エッセイ 10%

 

こんな感じかなぁ。

まぁでもビジネス書を30冊も読むのって、

なんだかつまらない気がするので、実際は変動するかも。

 

記録には下記を必ず入れます。

・タイトル

・著者

・出版社

・発行年

 

本のまとめを入れようかと思ったけど、

小説にまとめって違うよな。新書はともかく。

なのでそこらへんは自由に書いていきます。

 

【このブログの目的】2017年、1年間で100冊の読書記録をつけること

このブログの目的を書いておきます。

 

このブログは、

2017年の間に100冊本を読むことを目標に立てた

書き手(平成生まれですが、すでに社会人歴数年)が、

100冊の本の記録と、読んで考えたことをひたすら綴るブログです。

 

2017年12月31日に見返します。

 

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目標達成にどれぐらいのスケジュール感で臨めばいいのか

軽く検討してみました。

100/12month=8.3

8.3/4week=2.0

・・1週間に2冊読むペース。

・・・1週間に2冊本を読んで、2記事書く計算ですね。

意外と大変そう。

 

どこまでできるか楽しみです。